高島平再生プロジェクト
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「高島平再生プロジェクト」とは
----地域・大学連繋による地域環境創造プログラム《高島平モデル》----

高島平再生プロジェクトは発足以来丸7年が経過しています。この間、「高島平再生プロジェクト」の中心人格、理念、社会から得ている信頼は微動だにしていません。しかし、プロジェクト活動の進化と事態の変化に合わせ、本ホームページに手入れが必要なことも否めません。現在、web siteの抜本的な再検討と合わせ、準備中です

2006年4月25日 高島平プロジェクト委員会
文責:高島平プロジェクト委員会座長・山本孝則


 私たちが働き暮らすここ高島平には、戦後の日本を住まい・教育の両面から支えた、二つの礎があります。団地と大学です。住宅公団(現・都市再生機構)によって建設された「東洋一のマンモス団地」高島平団地の入居開始が1972年。8学部を擁する今日の大東文化大学の原型となる文・経・外・法の四学部体制が整ったのが、1972/73年のことです。以来34年、団地と大学のおかれた状況は、日本の「経済大国化」の過程と長期デフレ不況の時代を経て、急激な少子高齢化によって大きく様変わりしまた。

高島平団地 かつて高嶺の花と謳われた高島平団地では、人口の急減とは表裏に空室・空き店舗の急増(空洞化)、都内平均を大きく上回る人口の高齢化、建物の老朽化に見舞われています。「空・高・老」は、全国津々浦々、大規模団地のある地域が共通に抱える深刻な問題です。他方、バブル時代には長蛇の志願者に恵まれた私大も「大学全入時代」を迎え、生き残りをかけた厳しい競争的環境にさらされています。もとより大東文化もその例外ではありえないばかりか、都心志向が強まる中で極めて厳しい状況におかれていると言わなければなりません。

 とはいえ、厳しさを確認し、問題点の指摘に終始するだけでは事態は悪くなるだけです。物事には、必ず打開の糸口は必ずあるからです。即ち、大東文化板橋校舎と高島平団地は、最短直線距離でわずか300〜400メートルに過ぎません。両者の豊富な人材と物的インフラを有効に結びつけ、両者が有意義な協力体制を築くことができれば、それぞれ単独では到底解決しがたい喫緊の課題に、新たな展望が開けてくるのではないでしょうか。

 「高島平再生プロジェクト」とは、かかる認識のもとに、環境創造フォーラム運営委員会(環境創造学部付置研究機関)の教員と高島平住民有志との協力体制を整えるべく同運営委員会の下にも設けられた<教員・住民・学生>の協力機関です。高島平プロジェクト委員会がそれにあたります。

 「高島平再生プロジェクト」の目的は、「大学・地元連携による高島平地域の魅力創出と再活性化」です。課題解決の基本的視点は「地域的利害の共有・リンク」です。本プロジェクトは、かかる所期の目的に向け、社会形成型地域通貨「サンク」を導きの糸として、「高島平における大学・団地間での地域的利害の共有・リンク」を目指します。その骨子は以下の通りです。



1.団地空き室対策事業

 空き室の放置は居住スペースの物理的劣化と住宅棟全体の社会的な安全性を損なうばかりか、さらなる空き室増加の原因となる。結果、高島平地域全体のイメージを低下させる。後背地の問題は、当然に大東文化にも何らかの影響を及ぼさずにおかない。かかる悪循環を断ち切るには、団地は空き室を学生にとって好条件で提供し、入居学生は団地内で地域貢献ボランティア活動を行う「団地・大学」の補完関係は極めて有益である。

 1) Aタイプ:分譲棟の高齢住民を対象とした「団地内住み替え応援事業」

 5階建て分譲棟(3丁目)に住む高齢者には、団地内での継続居住を希望しつつも、エレベーターがないため生活上様々な困難遭遇する可能性が高い。本事業は、学生の「ルームシェアリング」(準個室方式)および「コミュニティー・ボランティア」という手法を導入することで、永続希望の高齢者が分譲棟からリフトのある高層賃貸等に移り、空いた分譲住宅の4・5階に、元気な学生が賃貸人として入居するプランである。

 2) Bタイプ:賃貸棟への学生入居支援事業

 私立大学生を持つ父母の家計、特に地方出身者のそれは極めて厳しい。また、授業料と家賃負担の高い日本で学ぶ留学生の経済的負担は大きく、修学条件面で欧米諸国と比べ大きく見劣りする。今後大学もグローバルな競争的環境におかれるのは必定である。本事業は、大学の信用力をもとに、本学を中心に信頼性の高い院生・学部学生を高層賃貸棟の空き室を斡旋し、大学・団地の共存共栄はかる。

2.団地の魅力創出事業

 資源の分別・回収、リサイクル、緑化、部屋のリフォーム、地元の祭りの手伝い、児童教育、高齢者サポートなど、高島平団地における幅広い環境創造に資する多様なコミュニティー・ボランティア活動の参加者に対して、社会形成型地域通貨「サンク」を交付し、併せて、サンクを団地の家賃や団地内商店・大学生協などで利用できるように整える。

3.プロジェクト・インフラとしての地域通貨「サンク」

 入居学生、コミュニティー・ボランティア活動、賃貸人および団地内商店・大学生協等の市場経済セクターが有機的にリンクしていくことが、「プロジェクト」の持続的発展の条件である。各主体が地域通貨「サンク」の授受を通して地域的利害を共有していくことで、高島平地区は持続可能な地域社会へと昇華していく。「サンク」はICカードないし磁気カード上で流通するが、カードシステムについては、この分野で実績のあるNPO法人アースデーマネーや、今後導入が予定されている環創堂・中板橋商店との緊密な連携が計画されている。

4.「サンク」の発行・管理主体

 「サンク」の発行・管理業務は、大学人と地元住民が共同で運営するまちづくり会社、環境創造カンパニーである。その組織形態としては、合同会社(LLC)、非営利株式会社または特定非営利活動法人(NPO)のいずれかが予定されている。

5.大東文化大学にとっての「再生プロジェクト」の意義

 「高島平地域における地域的利害の共有・リンク」に関する様々な経験は、《持続可能な地域社会》を形成する上で、環境創造学部のみならず多くの学部の教員の研究データー、教育の素材を提供してくれる。そればかりか、学生にとっては学的知見をインターシップ等の社会経験によって検証する、貴重な実地教育の場となりうる。

 もとより、これらのプログラムを実施していくには、学部教員・学生、大東文化大学学園当局、都市再生機構(旧公団)、自治体行政、地元企業、各種報道機関、そして、何よりも高島平地区住民各位の参加と協力が不可欠です。戦後日本社会を居住と高等教育という面で支えた巨大団地と大学は、いま、それぞれ「淘汰か再構築か」の大きな岐路に立たされています。先進国中最悪の財政事情は、今後一層激しい形でその選択を迫ってくるものと思われます。われわれ高島平に拠点を置くものは、「地域的利害の共有・リンク」を堅持しつつ、「再構築・再生」の道をたどりたいと思います。関係各位のご支援、ご協力と積極的なご参加をお願い致します。